関わり合う…なにしているの?は魔法の言葉
5/12の新聞に年長組が年間購読している「かがくのとも」が大きく紹介されました。その福音館書店の創始者、元編集長の松居直先生が、当園での講演会で「幼稚園は、言葉の渦のようなところ」とおっしゃったことが忘れられません。全くその通りで、幼稚園では子ども達の声が渦のように今日も広がっています。
おや、園庭の片隅で4歳のAちゃん達4人がダンゴムシを捕まえています。私と目が合うと、「あのね、ダンゴムシにきゅうりをあげるの」「ニンジンもだよ」ん?ダンゴムシにきゅうりとニンジン!?先程からその様子をジーと見ているのはBちゃんです。明らかに、ダンゴムシが見たい様子。どうするかなと見ていると(ここは保育の急所。もちろん、年齢や状況によっては「~ちゃんも見たい?」と声をかけますが、今日はBちゃんを見守ります。)Bちゃんは近づいてくると、大きく息を吸い「何してるの?」とAちゃん達に声をかけました。「何しているの?」、この一言から、お友達との関わりが始まります。
お母さん達も、「今日、何してきたの?」「楽しかった?」だけではなく、どうぞ、「何してるの?」と子どもの今に声をかけて下さい。私が子育てをしていた頃のことですが、岸田今日子さん主宰の演劇集団「円」の子どもも大人も一緒に楽しめる作品の中に「いつだって今だもん」がありました。子ども達は今を生きています。今を一生懸命、生きています。「今」を一緒に過ごすことが子育ての醍醐味です。