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ひなぎくの保育 ~小さな祈り~

 4月に入園した年少組さんもすでに7月ともなると、遊びを見つけ、先生や友だちとじっくり楽しんでいます。砂場で穴を掘り、いそいそと水を運び、友だちが作った川の水路に水を流す。「ありがとう」「どういたしまして」の会話が素敵ですね。

そしてどの学年も興味をもっているものがダンゴムシ。もぞもぞと歩き、触れるとコロンと丸くなる。なんとも小さな人たち向きの愛らしい生きものです。子どもたちがダンゴムシを探すときはひとりではなく、友だちも一緒だということが大事なことです。

「ダンゴムシマンションつくろう」「ダンゴムシよろこぶね」「どうして?」「お家ができたって!」「そうだね」と、そんな会話もはずみます。ダンゴムシを真ん中にして、友だちとの交わりもどんどん深くなっていきます。

 そして、そこから小さな命に心をかける子どもたちの祈りが生まれます。
「かみさま。わたしたちに、ダンゴムシをくれてありがとう。げんきにたくさんになりますように。いつもみていてください。」庭の片隅でそう神さまに話しかける様子を見ていると、素直な思いが『小さな祈りのもと』になっていくことに気づきます。

 日々を共に過ごし、子どもたちの心に祈りのもとがたくさん育まれるよう、心がけていこうと思います。

(加藤早 記)