先日、数名の教師で《身体の感覚》についての研修を受けてきました。
身体の様々な感覚(筋肉・関節・神経等)は、急に器用に動かせるようになるわけではなく、積み木を1つ1つ積み上げていくように発達に順番があるのです。始まりは体幹。よく耳にする言葉ですが幼児の体幹は、きちんと座ること!それができて、肩や腕がしっかり動かせるようになり、やがて手~指先まで細やかに動かせるように発達するのです。(おなかに力が入らず、イスからズリ落ちてしまっては、肩も腕も思うように動かせないですよね。)そして、4歳頃から利き手と利き手でないほうの手とで、役割分担ができるようになってきて、より器用に手先を動かせるようになるそうです。この身体の様々な感覚を発達させるためには、よく動かすこと!幼児の場合“遊ぶこと”になるのです。
3学期の今、まさに手先を使った遊びを子どもたちは盛んに楽しんでいます!年少組は手回しコマや竹とんぼ作り。年中組はくるくる凧を作ったり、毛糸を使って指編みのマフラー作り。年長組は投げゴマや縦糸に毛糸を織り込んでいく編み物。右手左手をうまく連携させながら、10本の指をよく動かしています。
特に投げゴマや指編み・編み物は難しい…でも「やってみたい!」から、何度も何度もあきらめないでとりくみます。子どもたちの心の中で大きく占めるのが「難しい」よりも「やってみたい!」なのです。これが“遊び”の魅力であり力ですね。
さて、その中でわからないこともでてきます。「先生~やって~」ではもうありません。近くの友だちに聞いてみたり、困っている友だちに気づいて教えてあげています。
たくさんの子どもたちが集まり、座る場所がない時もあります。「先生~座れない~」とも、もう言いません。「ちょっとつめて」「ここい~れ~て」と言ったり、「ここいいよ」と教えてあげます。
大人から見れば簡単なやりとりですが、状況を見て自分がどうすればいいか考えたり、友だちの様子に気づき、思いやる言動ができるようになったり、今まで以上に細やかな心の動きが感じられます。そして、思ったことを安心して言うことができたり、何でも聞き合える仲間との信頼関係ができてきたのは、大きな成長ですね。友だちとの関わりが更に深まる大切な時です。
進級・就学まで2か月となりましたが、最後の日々にしんみりしている場合ではありませんね!たくさん遊び、仲間と笑い合い、喜び合い、1日1日を丁寧に積み重ねていきたいと思います。そして、たくさんの経験を心に蓄えて、自信をもって新しい学年に歩んでいきましょう。